如月

このところ暖かい日が続いて、わが家の梅もほころび始めた。
厳冬対策にことさら厚いカーテンを吊っていたが、カーテンを束ね、紐で縛り、ガラス窓を開ける。
部屋の間仕切りの板戸も開いた。
キサラギの月とは、着ている衣服の上に更に重ね着をする月という説もあるようだが、三月下旬の陽気です、とテレビが言うので着衣を一枚脱いでみる。
終日、照明無しでは過ごせない部屋に戸外から陽が射し込み、薄着になった身がプルルと震えるけれど、大気が入ってくる。部屋に広がっていく。
戸を開ける、ということは、閉じた心を開けることにもなるのだな~。

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