アタタタイ

初めて本と出会ったのは何歳のときだったのだろう?
絵本だったのか?文章は書かれていたのか?覚えていない。
ただ、「アタタタイノ、サンポ二イコウ」ということばが口からこぼれる。
「ページをめくる前に、アタタタイノ、サンポ二イコウとあんたはいつも声に出していた」。いつだったか、母が言っていた。
暖かいな、散歩に行こう、だろうか?
そう書いてあったのか、絵を見ながらことばを付けて母が語ってくれたのか…。その情景は浮かんでは来ないけれど、お気に入りの場面だったのだろう。
書店で、図書館で、絵本を手に取れば、アタタタイノ、サンポ二イコウとつぶやきたくなる。
はて?どんな本だったのだろう?たぶん、それが初めての本。

「アタタタイ」への1件のフィードバック

  1. この文を読んで祖母を思い出した。
    明治10年代の生まれだから学校もあまり行かなかったんだろう。
    だが本が好きで良く読んでいた。「ぽちさん、ぽにいこう」と言っている。
    良く見ると「ぽち(犬の名前)、さんぽ(散歩)にいこう(行こう)」だった。
    平仮名だからそうも読めるが可笑しくて良く笑い話にし祖母をからかった。
    久し振りに祖母を思い出し懐かしく胸に何かを感じる文だった。

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