ねむの木

買い物へと走る道―、山から道路へ枝をさしのべている、ねむの木。
大木でありながら、ピンクの花が、ほわほわと可愛くて優しい。
わが家の周辺にはねむの木が無い。
ねむの木が欲しくて小さな木を植えた。もう、10年も前のことである。
まだ花は咲かない。
10年もたっているのに、木の丈はほんの30センチほどである。
資料によれば、花の咲くのは10年もたってから、とある。なら、仕方がない。
丈の低いのは、毎年、毎年、草刈りのつど、草刈り機で刈り飛ばされているからである。
住まいの裏の林の下草刈りをお願いしている。
野鳥たちに食べられ、糞として落とされて、やがて芽生えた万両やなんてんなどは、丈が低くても草を刈る人の気づかいがされて、そこかしこに残されている。
なぜか、いつも、ねむの木は刈り飛ばされてしまう。
刈り飛ばされるけれども、根こそぎというわけではないので、一年のうちにまた、ひょろひょろと立ち上がって葉を広げる。
さすがに今年、確かめてみれば低いながらも根元などずいぶんとしっかりしている。
葉の緑も濃い。
ここに居る!気を付けて刈れよ、と主張しているようだ。
来年あたり、そろそろ花が見られるかも知れない。待ってる。

「ねむの木」への1件のフィードバック

  1. 信濃川沿いに小さな公園がある。花や木が少ないから滅多に寄ることはない。
    先日、公園の中のトイレを借りたくて偶々入った。何気なく見上げると高木が枯
    れたのかの様に見える。だが良く見ると合歓の木の花だった。薄紅と言われる
    通りの花だがしばらく見つめていた。子供の頃はねむの木の名前に興味を持ち
    葉っぱを見つめたのを思い出した。花は写したくなる衝動にかられたわけでない
    が高木で見にくくカメラの望遠で写した。今日、ブログを開いたらねむの木のタイ
    トルがある。思わず、えっ!と思いながら読み10年も経たないと花が咲かないこ
    とも知った。

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