どうした? ちょっとちょっと!と悲愴感さえ漂う叫び声に、どうした?なぜ?と問う。 いつもはもう少し声に余裕がある。歌うように、呼び掛けるかのように、ちょっと来い、ちょっと来い! 桜も終わり、若葉がだんだんと濃い緑に変わっても、まだ、ぐずぐずのろのろのこの家の主のことがもどかしいのか? ちょっと来い!ちょっと来い!ちょうーっと来い!!とコジュケイが絶叫する。
私の耳にはチョットコイ、聞こえなーい!
耳を澄ませてどうしたのと会話したいわ!