あれから…

ひと声、ふた声、うぐいすの声を聞いたのは、もう1週間も前のことになる。
以後さっぱり音沙汰なしである。寒さがまたぶり返した。この里の梅はまだちらほら咲きである。
どこか暖かな里の花咲き誇る梅林で、歌い遊んでいるのだろうか?
次にやって来るときは、きっと、この前よりも上手な歌声を聞かせてくれる。
亡くなった母は、うぐいすだって練習を重ねて上手に歌えるようになるのだと言っていた。
この前、テレビで、若い気象予報士さんが同じようなことを言って、熟練のキャスターから、
ほんとかねとちょっと笑われていた。
うぐいすがだんだんと歌声じょうずになっていくのはほんとうのこと。
春もたけなわというころのうぐいすは、
それはもう、ケッキョケッキョ、ホウホケキョ、ケケケケケキョ、ホウホケキョなどなどと歌い続けて、
ついには、ケ…?なんて、疲れ果てたかのようなため息すらもらすのですから。
さて、どんな声を聞かせてくれるやら。本日は晴天、暖かさもころあいである。 

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