いつもの冬に…。

20160119_111854

曇天、曇天…。隙間から白い太陽がペタンとのぞいたが、また次の雲に隠れてしまった。
冬なのに、日々の暖かさに身も心もゆるんでいた。
梅かと思えば桜の花がポツ、ポツリ。ツツジも咲いた。
山よもう笑うのか?と問うたほど。
遠目にも山は軽やかなピンクに見えたし、ひとところ、ふたところと固まった木々は、
芽吹きの色に霞んだようで、産毛光る頬っぺたをふくらませた幼女を思い浮かべさせた。
ようやく冬将軍が馳せ参じたのは数日前のこと。
どこで道草をしておられたのやら?春七草を囃す音に我にかえって、黒雲に乗っての登場か?
とたんに山々は目を伏せ、頬引き締め、黒い覆面を着け、謹んで頭を垂れた図となった。

山里の冬―、いつもの景色は、ああ、こんなものだった。

「いつもの冬に…。」への1件のフィードバック

  1. 色が消えて冬ごもりです。
    今日はやけに四十雀、エナガ、ジョウビタキさん、忙しそうでした。
    久しぶりにカメラマンになりましたよ!

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